乳酸菌という言葉が生まれた経緯

乳酸菌は古くから多くの研究者によって研究がすすめられ、食べ物を発酵させる働きや、人の体内で有用な働きをすることなど、色々なことが判明してきました。
ついこの間も、東京工科大学応用生物学部の西野准教授たちの研究によって、ヨーグルトから「生きたまま」乳酸菌だけを100%抽出するというに成功し話題になりました。

乳酸菌が人に有用な働きをするのではないか?と唱えていたパスツール研究所のイリヤ・メチニコフ氏によって腸内の善玉菌の作用に関する研究などが進められ、今日プロバイオティクス商品等が多数作られるようになってきています。
乳酸菌の種類も多数発見され、ビフィドバクテリウム属、ラクトバシラス属、ラクトコッカ属など、たくさんの食品や飲料に利用されています。

さてこの乳酸菌という言葉ですが、生物学的に分類を行うために名づけられた菌を特定する名称ではありません。
発酵させることによって糖類から乳酸や酢酸などを生みだし、なおかつ、悪臭を放つ腐敗物質にならないものを乳酸菌といいます。
つまり、菌の性状に関してつけられた名称という事になります。
このうち、乳酸だけを生産するものをホモ乳酸菌、酢酸など乳酸以外を生産するものをヘテロ乳酸菌として区別していますが、これも、何か特定の菌を指し付けた名称ではなく便宜上で利用される名称です。
乳酸菌で善玉菌の増加を目指しましょう。